旨い寿司・宅配寿司・回転寿司の定義とは?①魚・ネタの旨み

さて、台風も近づいてきて釣りにも行けませんので、今一度、じっくり「旨い寿司」とは?について考えてみました。

ネタとシャリで出来ている寿司。

寿司職人やお店のスタッフや、市場の人や漁師さん、農家の方の毎日の作業や手間の目的は、「消費者に旨く食べてもらう為」に結論付けられると思います。

その中でも今日は、ネタについてです。

最高の状態のネタ+職人さんの最高の仕事=最高の寿司(高級寿司)

 

では、最高の状態のネタとは?

寿司の最高の状態のネタとは、その魚自体の持っている旨みが最高の状態(ピーク)の事を差すと思います。

では、最高の状態(ピーク)とは、いつなのでしょうか?

 

我々の仕事とは、ネタを最高の状態に持っていくこと

ネタを最高の状態に持っていく=ネタをコントロールする事=仕事

この事を理解している人となるか?寿司を作る作業をする人になるか?によって、寿司の値段が変わってきます。

前者は一部の高級な立ちの寿司店で、後者はそれ以外ではないでしょうか?

近年はやりの「熟成」をうたったお店はまさに、ネタをコントロールしています。

 

ネタの旨さは「うまみ成分」と「脂」

ここでいううまみ成分とは、イノシン酸です。

昔、生物の授業でも習いましたが、通常は呼吸により、

ATP(アデノシン三リン酸)→ADP(アデノシン二リン酸)→AMP(アデノシン一リン酸)→ATP

のサイクルを繰り返します。

うまみ成分であるイノシン酸まで分解が進みません。

しかし、酸素が供給されなくなると、自己消化が始まり、

ATP→ADP→AMP⇒ノシン酸(熟成)→イノシン(ちょっと腐敗)→ヒポキサンチン(腐敗)

うまみ成分とは、イノシン酸です。

このイノシン酸がいっぱいになった時が一番美味しいと感じる時です。

魚は死後硬直直後から、うまみ成分のイノシン酸が増えていきます。

死後硬直が終わると、細菌や酵素によって腐敗が進みます。

死後硬直に入るのを遅らせるのも大切で、〆てない魚は、死ぬのにエネルギーを消費しますので、ATPが急激に減ります。

どこまでも、マニアックになりますのでもう止めますが、

結論:血抜き+神経〆が最高です。

よく、「魚は釣ってすぐは美味しくないよね~」という人がいます。

半分正解、半分不正解です。

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マダイなど白身の魚を〆てすぐは美味しくないのは、これが理由です。

マダイなどは、〆てすぐはイノシン酸ができていませんので、味がしないと感じます。

熟成のスピードは、魚を獲った状況・処理方法・魚の種類・季節や天気・保存の仕方によって、大きく変わってきます。

刺身で食べられるのは、タラ…数時間  イワシ・サバ….1日 カツオ….2日  ブリ…..6日

マダイ….12日と様々です。

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一朝一夕では難しい

熟成は一朝一夕では無理です。

私は、マダイ・ヒラメ・カワハギ・カツオ・鯵など実験を重ねてきました。

 

もう一つの旨みの要素「脂」

イノシン酸など成分は数値化できます。

しかし、もう一つの旨みを決める脂は、香りを含んでいますので、感覚値になります。

※オーストラリアの研究者が、第六の味覚「脂味」が存在する可能性があるとの論文を発表したそうです。

アユがスイカの香りがするように、魚は食べている餌の影響を大きく受けます。

ですので、経験値だけではなく、さらなる進化する仕事をしないといけません。

なぜなら、海は年々変化していますので。

 

○○産の○○○○→??

海は毎年変化しています。

陸上で感じる気温や天気もここ数年どんどん変化しているのを感じます。

はたして、「どこどこ産の○○は旨いよね~」は変化してないのでしょうか?

関サバ・関アジや大間のマグロなど、明らかに違うものもありますが、私は毎年変わってきていると考えています。

相模湾ですら、釣れる魚は毎年違いますよ。

次に書きますが、お米も最高のものは、毎年産地が変わります。

毎年、天候が変わりますので当たり前ですが….。

ですので、自分の舌で確かめたもの以外は、わからないということです。

 

面白い魚についての研究や論文をご存じの方は教えてください。お問い合わせからお願いします。

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